中学校生活・入試情報をまとめるシリーズ
今回は『内申点』編(後編)です。
前編では科目ごとの「評価」の観点や「評定」のつき方について整理しましたが、後編では「評価」の観点については詳しく見ていきます。
科目ごとの「評価」3つの観点
改めて、各科目の内申点は『3つの観点』の評価で決まります。
- 知識・技能
- 思考・判断・表現
- 主体的に学習に取り組む態度
そもそもこの3つの観点はどのようなものなのでしょうか。
知識・技能
各教科等における学習の過程を通した知識及び技能の習得状況について評価を行うとともに、それらを既有の知識及び技能と関連付けたり活用したりする中で、他の学習や生活の場面でも活用できる程度に概念等を理解したり、技能を習得したりしているかを評価する。
各教科の基本的な知識が定着しているかを主に評価する観点です。
評価方法の一例としては小テストや定期試験などのペーパーテストが挙げられます。
思考・判断・表現
各教科等の知識及び技能を活用して課題を解決する等のために必要な思考力、判断力、表現力等を身に付けているかを評価する。
学習した知識の活用や表現ができるかを評価する観点です。
評価として見られる部分として、定期試験などでの応用・活用問題やレポートなどの自分の考えを表す問題・課題で評価されます。
主体的に学習に取り組む態度
知識及び技能を獲得したり、思考力、判断力、表現力等を身に付けたりするために、自らの学習状況を把握し、学習の進め方について試行錯誤するなど自らの学習を調整しながら、学ぼうとしているかどうかという意思的な側面を評価する。
いわゆる「関心・意欲・態度」にあたる観点です。
学習過程や普段の学習態度(授業中の発言や提出物の記述など)が評価されるポイントとして挙げられ、他の2つの観点と異なり数値化が難しい観点でもあります。
また、評価のイメージとして次のようなポイントが挙げられています。
①粘り強い取り組みを行おうとする側面
②自らの学習を調整しようとする側面
つまり、知識や思考力を身に付けるために「粘り強く」学習ができているか、その過程で試行錯誤し「学習を調整」しようとしているか が見られています。
※学校の先生によっては、定期試験の答案用紙が「どの問題がどの観点の評価対象になるか」がわかるような書式になっているケースがあります。テストの結果と観点の評価を見比べてみましょう。
定期試験の解答用紙の一例
まとめ
今回は観点別の評価方法について深堀りをしてみました。
結論として観点別の評価を上げるためにできることは
- 定期試験の点数を上げる。
- 提出物をしっかり仕上げ、期日までに提出する。
- 授業では積極的に発言し、わからないことは質問する。
- 勉強の仕方を考える。
といったことになると考えられます。
日々の積み重ね・習慣化が必要なもの,深い理解力を要求するもの さまざまですが、まずは『自分の改善点はどこにあるのか』から考えることからスタートするのが良いのではないでしょうか。
引用
文部科学省 国立教育政策研究所『学習評価の在り方ハンドブック』
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